走りながら足を止めることなく使う水や行動食などは前面のポケットに収納し、それほど使わないけど使うときはすぐに取り出したいウィンドシェルなどは出し入れしやすいジッパーのない横ポケットに収納する。無くしては困るけど、必要なときすぐに取り出したいスマホやファーストエイドキットなどの必携品はジッパーのある横ポケットへ。あまり使わないか、使うときは立ち止まって着る必要のあるレインや防寒着、ヘッドランプは背面のポケットへ入れる。
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トレイルランニングを始めてみたいけれど、難しく、技術的で、危険でハードルが高いと思っていませんか?そもそも標高の高い山で長距離を走らないとトレイルランニングとは呼べないのでしょうか?一体どんなスポーツなのでしょうか?
トレイルランニングとは、簡単に言うと、自然の中でランニングをすることを指します。これは非常にオールラウンドなノンスタディアスポーツで、脚はもちろんのこと、全身を鍛えることができます。集中力と注意力も不可欠です。
トレイルランニングは山で走るだけでなく、起伏の多い地形や上り坂もスポーツの一部です。トレイルランニングには、走ること以上のものが求められます。
上りでは、歩くことと走ることを交互に行います。急なセクションでは、ポールを使用したり、腕で足を押したりするのも良いでしょう。
下りでは、足場に注意しながら、衝撃を和らげるために前足部で着地する必要があります。バランスをとるために腕をたくさん使いましょう。斜面を受け入れて走り、地形を楽しんでください!
ロードランニングとの一番の違いは、地形が常に変化することです。トレイルを走るということは、岩、泥、草を乗り越え、時には雪の上を走ることもあります。都市部や都市部に近い場所ですら、起伏に富んだコースがあります。
自然の中で走ることにより、トレイルランニングならではのマインドセットを得ることができます。五感を研ぎ澄まし、自分の体とその感覚に耳を傾け、気持ちよくなり、自然に感謝します。自然の中で走ることにより、これらすべての様々な感情が、周りの自然と調和して走ることを可能にしてくれます。
一歩一歩に集中することで、考えることが減り、自分の感情に耳を傾けることができます。この感受性により、自然の中で運動することに楽しみを与えてくれます。
レースにサインアップし、その準備をすることもトレイルランニングの醍醐味です。モンブラン・ウルトラ・トレイル、グラン・トレイル・デ・テンプリエ、マウンテンレース、ヘッドランプ付きの夜間トレイルを走るのは、距離に関係なく本当にスリル満点です。
インターバル、ファルトレック、バーティカルキロメーターなど、さまざまなトレイルランニングのトレーニングプランがあります。また、食事を見直し、十分な水分補給を行い、ウォームアップとストレッチを忘れないでください。体力的な準備をしっかりするということは、レース当日に向けて、すべてのオッズを自分に有利に積み重ねることを意味します。
レース番号をつけていたとしても、先頭か最後尾かは関係ありません。選択した距離、レースタイム、ランキングは重要ではありません。トレイルランニングでは、自分のペースで走り、五感に耳を傾けることが大事です。GPSウォッチを見るのはその後でかまいません。急がず、エネルギーを補給する機会を大事にしてください!
フィニッシュラインを越え、冒険を最後まで見届け、強い感情を共有することがトレイルランニングの核心です。このマインドセットこそが、トレイルランニングを真に定義するものです。そして、これが毎年新しいランナーがこのスポーツに魅せられて、始める理由であることは間違いありません。
トレイルランニングのストーリー&ガイドページで、HOW TOやギアのアドバイス、その他をチェックする
ランニングシューズを洗うことは、単に「綺麗にする」だけではありません。衛生面や耐久性にも関わります。この記事では、いくつかの実用的なアドバイスをご紹介します。
所要時間:10分程度
用意するもの: 水道のあるシンクや洗面台、柔らかいブラシ、必要に応じて消毒スプレーや防水スプレーなど。
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運動やアクティビティを終えて帰宅した後は:
ランニングシューズを洗うのに、洗濯機や粉末洗剤などを絶対に使用しないでください。ダメージの原因となります。
シューズは直射日光は避けて風通しの良いところで保管してください。密閉された空間で保管すると、臭いや劣化の原因となります。
運動の後には、中敷きを外して、シューズは乾燥した風通しの良い場所に置いておきましょう。
トレイルランではよくあることですが、泥の中を走った後や、シューズが汚れていると感じたらなるべく早く汚れを落としましょう。
– 泥が乾く前に可能な限り落とします。
– (上記のように)水で洗い流します。
– そして、日陰の風通しの良いところで乾燥させましょう。
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ランニングシューズ(他のスニーカーと同様)を洗浄することは、長持ちさせるための重要なケアのひとつです。例えば、乾燥した泥はシューズ外側の素材を硬くします。そのため、シワになるような場所では消耗が早くなります。また、泥は素材の繊維に浸透し、摩耗を引き起こします。
足からの発汗は、バクテリアが増殖しやすい湿気の多い環境を作り出します。その結果、悪臭が発生し、耐え難い不快な気分になったりします。しかし、ランニングの後にシューズを干すだけでも、この悪臭を最小限に抑えることができます。
シーズン終了後、または数ヶ月間使用しない場合は、シューズを洗い流して完全に乾かしてください。
シューズから中敷きを取り出し、湿気や日光を避けて、風通しの良いところで保管してください。ビニール袋や密閉された箱には入れないでください!また、風通しの悪い戸棚や引き出し、スポーツバッグなどにも入れないようにしましょう。
そして、シューズを清潔に保つための最後のアドバイスは、清潔なソックスを履くことです。また、ランニングをするときは、普段履いているスニーカーではなく、ランニング専用のシューズを履きましょう。専用のものは乾きやすく、フォームも戻りやすい特性があるので、快適に走る事が出来ます。
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トレイルランニングのためにシューズとバックパックの用意ができました。次はバックパックの中に何を入れるか、説明しましょう。このアドバイスを参考に必要なアイテムだけを入れればよく、バックパックをパンパンにふくらませるほどたくさんのものを入れる必要はありません。できるだけ持ち物は軽くして走りましょう。
一部のトレイルランニングのレースは必携装備品をリストにまとめています。まずはそこに書かれているアイテムを重さに気をつけながら揃え、一度バックパックに入れてみます。それから、レースがどのようなコンディションの中で行われるかを考えてみましょう。さらに、いつもトレイルを走るときに必要とするもので持ち物に加えるべきものはないか、も考えてみましょう。
装備リストをまとめていないレースに出る場合や、レースではなくトレーニングのためにトレイルを走る場合には、自分の身の安全を守るために必要なものは何か、と考えてみます。トレイルランニングでは自分の安全は自分で守るのが原則。走る当日の天気予報がどうなっているか、何時間くらい走ることになるか、いざという時に助けを求めることになる近くの町や集落からどれくらい離れているか、といったことも調べて必要に応じて持ち物を加えましょう。
例えば次のようなアイテムは必ずバックパックに入れておく必要があります。
よく使うアイテムはバックパックの取り出しやすいポケットに入れておき、非常用のアイテムはバックパックの底にしまっておきます。レース中にできるだけバックパックを背中から下ろさずに済むように、工夫してパッキングしましょう。
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トレイルランニングの途中でどれだけの水分を摂取するか、は非常に重要です。
まず500mlのフラスク二本を左右のフロントストラップのポケットに入れ、気温が高くなると予想される場合には追加でハイドレーション・バッグを背中に入れるようにします。水とスポーツドリンクのどちらを入れるかはあらかじめ決めておきましょう。トレーニングで走る時にどちらをどれだけ飲むのがいいか試しておきます。ただ、片方のフラスクには水、もう一方にはスポーツドリンク、というのが大体の場合にうまくいくようです。
補給食は走っている途中にさっと取り出せるよう、バックパックのポケットに入れておきます。長いレースになるほど、必要な補給食も増えます。トレーニングでも補給食を摂ってみて、走っている途中にお腹でうまく消化されるか試しておきましょう。事前にいくつかの種類の補給食を試しておけば、どれが自分に合うかわかります。
レース中に利用できるエイドステーションの数と次のエイドステーションまでの距離も調べておきましょう。エイドステーションが少なかったり、次までの距離が長ければ、より多くの補給食を用意しておく必要があります。
天候によってはバックパックの中に追加の防水ジャケットや防寒着を入れておく必要があります。走る前には必ず最新の天気予報を確認するようにします。特に山で走る場合には天気が変わりやすく、あっという間に気温が下がることがあるので、十分な注意が必要です。
雨や暴風雨に備えて、防水ジャケットをバックパックの取り出しやすいところに入れておきましょう。走りながら取り出したり、しまい直したりできるようにあらかじめ練習しておきます。走りながら出し入れできれば、特にレースの場合は無駄な動作を減らせて効果的です。
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気温が低い場合や雪の上を走る場合には、保温性の高いシャツやダウンなどの入ったジャケット、帽子やグローブが必要となるのでバックパックに入れるようにします。これらのアイテムは、ランニング中に立ち止まったりペースを落とさなければならなくなった場合にあなたの命を守ります。
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加えて猛暑の場合についても考えておきましょう。強い日差しで気温が高くなる場合には追加の防寒着の代わりにハイドレーション・バッグを持ち物に加える必要があるかもしれません。そのほか、キャップやサングラス、日焼け止めクリームも用意しましょう。
夜間に走る可能性がある場合には、忘れずにヘッドランプを持ち物に加えましょう。バッテリーが充電されていることを必ず確認します。
レースではサバイバルブランケットを必携装備品に指定していない場合もありますが、緊急時にはあなたの命を守ってくれる重要なアイテムです。レースかトレーニングかを問わず、トレイルランニングに出かける場合には必ず装備に入れておくことをおすすめします。
最近のバックパックには携帯電話を入れておけるポケットがあるので、活用しましょう。雨や汗で濡れないよう、防水ケースやプラスチック袋に入れるのをお忘れなく。
トレッキングポールを使うのであれば、バックパックにポール用のクィーバー(収納ケース)を取り付けておくと、取り出したりしまい直したりするのが簡単になります。
トレーニングで走るときにもバックパックを身につけて使い方に慣れるようにしましょう。トレイルを走っている途中に必要となるものはすぐに取り出せるように、パッキングの仕方を工夫してみてください。自分のバックパックのどこに何が入っているか、頭に入っていればレース中に慌てずにすみます。きっと走ることに集中して楽しむことができるはずです。
急な登り、または下りで効率的に前へ進むテクニックの一つは両脚だけでなく両腕も使うことです。
例えば簡単にできるのは、急登では左右の手をそれぞれ太ももに置き、手で太ももを押しながら登りの一歩を踏み出す、というものです。
トレッキングポールも登りで筋力を効率よく使うための道具です。今日ではカーボンファイバーをはじめとする軽量で丈夫な素材を用いることでポールそのものが年々軽量化されています。こうしたポールは二つまたは三つのパーツに折りたたむことができるので、使わない時でも携行しやすくなっています。一度ポールの威力を知ったら、きっとポールなしでは登りたくなくなるかもしれません。
急な登りを駆け上がる場合に、または歩いて登る場合であっても、トレッキングポールを使うことで体力をセーブできます。
起伏が続くトレイルを走る場合にも、ポールを使うことで両腕の力が加わり、使わない場合よりも速く効率的に走ることができます。
ポールは下りでも役に立ちます。岩や植物のような障害物を避けるほか、走って下る時に身体のバランスを取ったりペースを落としたりすることができます。
岩が多いトレイルではポールの先端を岩の隙間に引っかけないように気を付けましょう。引っかかって力が加わるとポールは真っ二つに折れてしまいます。特にカーボンファイバー製のポールは比較的折れやすいので注意が必要です。
ポールを効果的に使うためには、ストラップを正しく使いましょう。ストラップに対して下から上に手首を通してからグリップを握ります。こうすることで、ストラップを通じてよりしっかりと地面を突くことができると同時に、手はグリップを強く握らずにリラックスした状態にしておけます。
両足で走ったり歩いたりする動きと両腕でポールを突く動きをうまく合わせることでポールを使って効率よく前に進むことができます。
まずは次のような練習をしてみましょう。
トレイルランニングで走りながらポールを使うには3つの異なる使い方があります。どんな地面を走っているか、とどんなペースで走っているか、により使い方が決まります。
上記で練習したように、左右のポールの動きは足の一歩の動きと同期します。このため、ポールは足を踏み出すと同時に足とは左右反対側の腕で持ったポールを突くことになります。この時、ポールは足と並ぶ位置に突くようにします。さらに突く際の角度を後ろ向きにすることで、突くと同時に前への推進力を得ることができます。
このテクニックは登りが続いているところを早歩きで進む時に役に立ちます。
急な傾斜を登る場合には左右のポールを同時に突くことで、最大限の力で前に踏み出すことができます。まず両腕を同時に振り上げ、両方のポールを身体の前に突きます。身体を前方に倒しながらポールを地面に押す力の反動で三歩進みます。この動作を繰り返します。
走る場合に、一歩ごとに交互に左右のポールを突くのは動作が煩雑すぎます。代わって緩い登りで有効なのが左右を同時に突く動作を応用したオフセット突きです。登りを走りながら三歩ごとに左右のポールを同時に突いて前方への推進力を得ます。上記二つのテクニックを組み合わせたテクニックだといえます。
これは長時間の耐久レースに適したテクニックであり、ウルトラトレイルのレースに取り入れれば走れるパートでもポールの力を借りることができます。
ダウンヒルを駆け下りるのにもポールは便利に活用できます。足を止めることなく、岩のような障害物を避けることができるほか、加速していくスピードにブレーキをかけることができるため太ももの筋肉への負荷を和らげます。このほかにもポールを使って身体のバランスを取ることで、転んで地面に手を突くことも防げます。
トレイルランニングの途中で使っていないポールを持ち運ぶ方法はいくつかあります。短い区間であれば手でポールを掴んだまま走ることもできます。しばらくの間使わないという場合はバックパックやベルトに固定しておけば快適なほか、両手をを空けることができるので便利です。
最近のトレイルランニング用のパックにはポールを取り付けるための仕組みが設けてあります。このほかにバッグにポール・クィーバー(収納ケース)を取り付けることができるパックもあります。クィーバーはポールを取り出したりしまったりがすぐにできる点が優れています。小さなアップダウンが連続するようなコースでは有効に活用できる機能です。
さらにポールの着脱がしやすければエイドでの補給のために両手を空けたい場合にも便利です。
※現在、日本ではトレッキングポールのお取扱いがございません。
トレイルランニングをするなら必ず持っておきたいのがバックパック、またはハイドレーションパックです。ロードでのランニングやマラソンでは使ったことがないでしょう。なぜトレイルランニングではバックパックが必要なのでしょうか?シューズ選びのアドバイスに続いて、ランニングのためのバックパックについてお話しします。
トレイルランニングでは、ロードランニング以上に自分の安全は自分で守る必要があります。ただ水分補給を欠かさず脱水を避けるというだけではありません。走るトレイルの状況や周囲の様子に合わせて必要なものを身につけておかなくてはなりません。一部のトレイルランニングレースでは、選手が自身の安全を守ることを目的に必携装備品のリストを設けています。
トレイルランニングではベストを着るように身につけるベストパックと、背中に背負うバックパックの二つが主に使われます。
ハイドレーション用ベストパックはランニングのために作られています。荷物は背中の高い位置にぴったりとフィットして、走っても揺れにくくなっています。ベストパックを選ぶなら、自分の体型に完璧にフィットしたものを選びましょう。最適なサイズを選ぶことと体型にあった形状を選ぶことが大事です。
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レースを走ることを想定するなら、パックの容量の目安は次のようになります。
優れたトレイルランニング用パックは身につけたままで必要な装備を取り出すことができるようになっています。補給食、ドリンク、防水・防寒着、トレッキングポールといった装備をさっと取り出すことで、トレイルで無駄なく効率的に行動できます。パックにはいくつものポケットが設けられています。自分が必要なものを入れておくことができて便利ですが、実際には使わないものを無駄に入れておくことがないように気を付けましょう。
パックの体前部のストラップにあるポケットには水を入れたソフトフラスクを入れておくのがおすすめです。手軽に水分を補給することができます。最近では大半のベストパックにフラスクを入れるためのポケットが左右に一つずつ付いています。
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ハイドレーション・バッグを使うのであれば、走っている時にバッグ自体が揺れたり中の水分がじゃぶじゃぶと揺れたりしないように、あらかじめ使い方を試しておきましょう。ベストパックにはこうした揺れを防ぐためにハイドレーション・バッグを吊り下げるフックやストラップを備えた専用のポケットが設けられています。
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トレイルランニングでは背中に入れておく装備は整理して、必要なものはさっと取り出せるのがベストです。ジャケットやドリンク、補給食を取り出すのに立ち止まらずに済むようにしておきます。
トレッキングポールを使うのであれば、ポールを固定しておくためのストラップやコードを備えたパックと合わせて使いましょう。パックに固定できるトレッキングポール・クィーバー(収納ケース)も便利です。
トレイルランニングでは舗装されていない自然の中のトレイルを走ります。舗装されたロードでのランニングとは全く異なるといわれることがありますが、実際には共通していることがたくさんあります。走る場所は違っても、足を交互に前に進めるという動作は同じ。とはいっても、走る場所が大きく異なると走る際に心得ておくべきことも異なってきます。では、まずシューズについてみてみましょう。
トレイルランニング・シューズとロードランニング・シューズは走る路面に対応して作りが異なります。舗装されていない不整地を走るトレイルランニングでは、トレッド(アウトソールの凹凸)や足の保護機能、サポート機能、安定性といった要素を備えたシューズを用いることをおすすめします。
シューズのラグ(アウトソールに設けられた突起)が高いほど、ぬかるんだ泥の中で走る場合に十分なグリップが効きます。低めのラグやラグが細かいパターンを持つアウトソールは、乾燥した固いトレイルならば十分なグリップが得られる一方、走る際の安定感に優れ、効率的に足の動きを前進する力に変えることができます。
足をケガや不快感から守る機能を備えているのもトレイルランニング・シューズの特徴です。ソールに内蔵されたロック・プレートは岩が多いトレイルで着地する際に、足を路面の突き上げから守ります。つま先のトゥ・ガードやアッパーの素材は足を石にぶつけたり、トゲのある植物を踏む場合を想定して作られています。
自然の中のトレイルを安心して走れるように、トレイルランニング・シューズは十分な耐久性を確保しているのです。
トレイルランニング・シューズには足をしっかりとサポートする機能が必要です。自然のままの場所や急な山の斜面を走る時にも、足をシューズの中でしっかりホールドします。
ソールのクッション機能と足首などをしっかり守るサポート機能により、トレイルランニング・シューズは走る際の安定性を高めています。このため着地で多少ミスをしても足を傷めないで安心して走ることができます。
ロードランニングでは足首の倒れこみを防ぐシューズのプロネーションサポート機能が注目されますが、トレイルランニングではさほど重要ではありません。不整地を走る場合、足は着地の際に路面にあわせて一歩ごとに角度を調整することになるからです。
走るトレイルにあわせたトレイルランニング・シューズを選べば、安心して走れるだけでなく、トレイルを走るスキルもどんどん身につけることができるでしょう。しかし、トレイルランニング・シューズには様々な種類があり、どれを選べばいいか迷ってしまうかもしれません。そんな場合には次のポイントを参考にしてみてはいかがでしょう。
シューズを選ぶ前に、「どんなタイプの地面のトレイルを走るのか」、「何を目的に走るのか」、「どれくらいの距離を走るのか」を考えましょう。
岩や石で不安定であったり、泥でぬかるんだところを走るのであれば、アウトソールに高めの突起が十分な間隔で付いていているシューズを選びます。ソールのトレッドの隙間に泥が詰まって滑ることを防げます。足をサポートする機能に優れたシューズもおすすめ。一歩一歩着地する感覚が違う岩や石の上を走る時も身体のバランスが取りやすくなるので安心して走れます。
自然のままの岩や石が転がっている場所を走るのであれば、固めのアウトソールを備えた安定性の高いシューズが必要です。強度の高い素材をアッパーに用いているので、足を石に引っ掛けても安心です。
さまざまなタイプの地面を走る場合や、主にしっかりした固いトレイルを走るのであれば、軽量で多用途に設計されたシューズで、アウトソールの突起は低め(4mm以下)かつ狭めの間隔で配置されたものがおすすめです。ほとんどの路面に対して十分なグリップがあり、身体が前進する力を無駄にしないで効率的に走れます。アウトソールが薄いシューズはシューズが軽くなるだけでなく、よりダイレクトに足裏が接地するので安定感が高まります。さらに、足の動きに従ってしなやかに曲がりやすいシューズであれば、ペースを上げて走る時に快適です。
雪の上や凍てついたトレイルを走るというのであれば、アウトソールの高い突起の先端に金属の滑り止めがついているような、優れたトレッドを持ったシューズが必要になります。こうしたしっかりしたトレッドに対応する、足のサポート機能、保護機能を持ったシューズであることも確かめましょう。足首を覆うゲイターがシューズと一体となっていたり、防水透湿性のある素材を用いていれば、寒さの中でも足を温かくドライな状態に保つことができます。
どんな目標のために走るか
–トレイルランニングを始めたばかりで走るのは月に数回程度、という方には軽量で多用途にデザインされたシューズがおすすめです。実際に購入する前に自分の足によくフィットして履いていて快適であるか、よく確認しましょう。
—トレイルランニングに慣れて、もっと自分の力を試したいというのであれば、足の保護機能やサポート機能に優れたシューズが必要になります。長時間、しっかりとしたトレーニング・ランをするのに最適なシューズです。
— もしかして、あなたはレースで上位をねらうアスリートですか?それならとにかく羽根のように軽いシューズを選びましょう。正確な着地動作ができるランナーのために、想定されるトレイルのコンディションに特化して作られるシューズは非常に軽量。しかし足の故障を防ぐのに必要にして十分なクッションと快適さを備えています。
あなたが一度に走ろうと考える距離もシューズ選びの手がかりになります。走る距離が短い(概ね15km以下)なら、走った時に足にバネのような反発力を感じる軽量なシューズがいいでしょう。中距離(25-50km)なら、より一般的で幅広いシーンに対応するシューズが適しています。50kmを超えて、さらにはウルトラトレイルを走るのであれば足の保護機能やクッション性の高いシューズにすればより快適に走れます。 ドロップ(前足部とかかとのソールの厚さの差)やクッション性についても、どの程度が好ましいかは想定している走行距離によって変わってきます。
当然のことですが、体格によって適したシューズも違います。がっしりした体つきであれば足の保護機能やクッション性を重視してシューズを選びましょう。細身なら軽量でソールの反発力が高いシューズも選択肢となります。
シューズを選ぶとき、試しに履いて足に擦れたり当たったりしたらそんなシューズははずれだとすぐわかります。店頭で実際に試してフィット感がよくなかったのなら、もしそのシューズを買って履いたとしても足が慣れて快適になることは決してありません。サイズも重要な要素です。足は長距離のトレイルランニングをした時と同じように、一日の終わりには少し膨らみますから、その状態で試し履きをするのがベストです。また、シューズを履いた時に足の指先とシューズのつま先の間に1cmほどの隙間があることを確かめましょう。ぴったりすぎてこの隙間がないと、走っているうちに足にマメができたり爪が内出血で真っ黒になって痛みます。
このほか、ランナーとして経験を重ねるうちに自分のシューズ選びの基準は変わっていきます。最後に、どの色のシューズを選ぶかはもちろんあなたの自由です。
トレイルランニング・シューズを選ぶ際に必ず考慮すべきことは次の三つです。
次の要素もシューズ選びに影響します。