スキーまたはスノーボードのヘルメットは、各スポーツのあらゆる分野で広く採用されている重要な安全装備です。最高の安全性と最高の快適さを入手するには、何が重要なのかを知ることが大切です。
目的ごとにデザインされたヘルメットを選ぶ
スキーで使うにしても、スノーボードで使うにしてもヘルメットにテクノロジーの違いはありません。したがって、スキーヘルメットを選ぶかスノーボードヘルメットを選ぶかは、美学の問題です。スキーヘルメットをスノーボーダーが使っても問題ありませんし、スキーヤーがスノーボードヘルメットを使ってもまったく問題ありません。
スキーヘルメットとスノーボードヘルメットのどちらを使うかは問題ではありませんが、目的に沿ったヘルメットを選ぶことが非常に重要です。
- リゾートライディング:最もニーズが多様化します。ベンチレーションやオーディオ システムなどお財布と相談しながら選びましょう。
- フリーライド、サイドカントリー、スノーハイキング、ネイチャースキー:登りと滑りを邪魔しない軽さとベンチレーション技術に重きを置きましょう。
- 本格的なバックカントリー:トップクラスのベンチレーション技術を備えた最軽量のモデルを選びましょう。ハードな登りでも熱が籠ることなく、アクティビティに集中できます。
- フリースタイル、パークライディング:スタイルと安全性に重きを置きましょう。
- レース競技としてのスキー、スノーボード:FIS安全基準をクリアしたレース用ヘルメットを選びましょう。
正しいサイズの選び方
ヘルメットのサイズを正しく選ぶためには下記の2つのステップが非常に重要です。
1- 頭のサイズを測りましょう。
お店に行って測定してもらうか、眉骨(もしくは耳)の1cm上の外周を巻尺で測定します。
メンズ・ウィメンズサイズ
- XS: 48-53cm
- S: 53-56cm
- M: 56-59cm
- L: 59-62cm
- XL: 62-64cm
キッズサイズ
- S: 48-53cm
- M: 53-56cm
適切なサイズのヘルメットを選ぶには、ヘルメットについているフィットの調節機能が最大にならないようにしてください。ヘルメットが適切な位置に快適に装着されているときは、フィット調節機能を最大まで締めたり、緩めたりする必要はありません。
2- いろいろなヘルメットを被ってみましょう。
いろいろなモデルを試してみて、自分にフィットするヘルメットを探すことが大切です。
ヘルメットは頭に完璧にフィットしているように感じられ、きつすぎず正しい位置に保持され、圧迫箇所があってはなりません。
簡単なテストとして、あご紐を締めずに頭を上下左右に動かしてみます。ぴったりとフィットしたヘルメットは、所定の位置に留まり、常に額を覆います。
メンズとレディースのサイズは同じです。見た目とインテリアファブリックのみが異なります。
ゴーグルをすでにお持ちの場合は、ヘルメットにフィットするかどうかを確認してください。冷気や雪の侵入を防ぐために、ゴーグルはヘルメットの形状に適合している必要があります。
ヘルメットのテクノロジー
インジェクテッドABS
射出成型 ABS (アクリロニトリル ブタジエン スチレン) 製のスキー ヘルメットは、硬質 ABS プラスチックの外側シェルと、内側に接着された EPS (発泡ポリスチレン) 保護フォームで構成されています。 ABS ヘルメットは耐衝撃性に優れていますが、少し重たい傾向があります。これは、優れた保護機能を備えた頑丈で耐久性のあるヘルメットを競争力のある価格で製造するために使用される最も一般的な技術です。
インモールド構造(金型による成型)
インモールド 構造のヘルメットは、内側の EPS フォームに直接成形された非常に薄いポリカーボネートの外側シェルで構成されています。コンパクトで非常に軽いヘルメットになっています。
ハイブリッド
ハイブリッドヘルメットは、インジェクテッドABSをヘルメット上部に、ヘルメット下部にはインモールド構造を組み合わせることで、スキーとスノーボードの両方において、軽量性、耐衝撃性、安全性の適切なバランスを提供するヘルメットになっています。
安全性に関するテクノロジー
MIPS テクノロジー
一部のヘルメットには MIPS テクノロジーが搭載されており、衝撃の際に 10 ~ 15 mm の多方向の動きを可能にする低摩擦層を備えています。この低摩擦層が衝撃が加わった際に衝撃を大幅に分散させ、脳をしっかりと保護します。この追加テクノロジーはヘルメットの価格を上昇させるため、主にハイエンドモデルに搭載されています。
twICEme® テクノロジー
twICEme は一部のヘルメットに直接組み込まれたテクノロジーで、事故の際に重要な情報にアクセスできるようになります。 NFC対応スマートフォンをtwICEmeロゴにかざすだけで、記録された情報(医療情報、緊急連絡先、保険情報など)にアクセスすることができます。
ヘルメットの様々な機能について
当社のヘルメットのほとんどは、さまざまなスノースポーツならではのニーズに合わせて設計および開発されています。その結果、ヘルメットの仕上げ、快適性、通気性などの機能が、ヘルメットの主な用途と最終的な価格を決定します。
ベンチレーション
ヘルメットのシェルに戦略的に配置された開口部と EPS に組み込まれたチャネルが換気を提供し、頭部、ヘルメット、ゴーグル間の均一な温度と継続的な空気の流れを確保します。一部のヘルメットには、グローブをしたままでも、空気の出入りの量を簡単に調整できる機能が備わっています。
フィット調節機能
多くのヘルメットにはヘルメット後部にダイヤルがあり、ヘルメットのフィット感を正確に調整できます。 BOAⓇ ケーブル システムは、頭全体を均一に締め付ける微細な調整を提供します。
ヘルメットの裏地
裏地のクオリティは、ヘルメットの快適性と耐久性に大きな違いをもたらします。ほとんどのヘルメットのライナーは取り外し可能で洗濯可能です。
一体化されたバイザー
ヘルメットに一体化されたバイザーは、もともとメガネをかけている人のために設計された機能です。しかし、非常に実用的であるため、多くのスキーヤー・スノーボーダーに気に入られています。
一体型バイザーは、ゴーグルを着用する手間がかからないため、キッズにも人気があります。
バイザーヘルメットを試着するときは、バイザーを下げる前にフィットとあご紐を適切に調整して、ヘルメットが適切に固定されていることを確認してください。
ゴーグルレンズと同様に、バイザーも悪天候用から晴天用までのさまざまなレンズカラーを用意しています。周囲の光に応じて自動的に明るさを調節するフォトクロミックレンズを採用したバイザーもあります。
自分にフィットするヘルメットを選んで、快適で安全にスキー、スノーボードを楽しみましょう!
登山用のレインジャケットであれ、スノーパンツであれ、GORE-TEXタイプのメンブレンを使用した防水ウェアを洗濯する際には、メンブレンを損傷しないように注意する必要があります。以下の手順に従えば、安心して洗濯することができ、同時に防水性や撥水性を回復させることができます。
GORE-TEX タイプのメンブレンを採用した衣類の洗濯
防水のジャケットやパンツを洗濯する際は、洗濯機を使用してください。:
- ポケットの中を空にするのをお忘れなく。
- 全てのジッパーを閉じ、スナップやベルクロも全て留めて、衣服が傷まないようにします。
- ジャケットやパンツの内側にはメンブレンが配置されています。メンブレンを保護するために、裏返さないでください。
- ウェアを洗濯機に入れます。他のウェアと同時に洗うこともできますが、少しスペースを空け、詰め込まないように気を付けましょう。
- 通常の液体洗剤(粉末洗剤は使わないようにしましょう。)、またはメンブレン専用の洗剤を使用してください。洗剤の量は通常通りで良いですが、柔軟剤は入れないでください。
- ドラム式の場合は「化繊」の洗濯コースを選択し、低温設定30˚C、スピンサイクルを最大600rpmに設定します。縦型の洗濯機の場合は極力弱いコースで洗濯してください。
- 通常のサイクルが終了したら、すすぎと脱水のサイクルを再度行い、洗剤が完全に洗い流されたことを確認します。
乾燥について
- 乾燥機がない場合は、ハンガーにかけたまま、直射日光の当たらない屋外か、風通しの良い室内で乾かしてください。
- 乾燥機をお持ちの場合は、「化繊」コースでGORE-TEX製品を乾燥機に入れ、60℃以下の低温に設定してください。1回の乾燥は、40〜50分で十分です。
表地のDWR(耐久撥水)性能の回復
ウェアに防水メンブレンがあってもなくても、表地には水や雪の浸入を防ぐ撥水加工(DWRとも呼ばれる)を施しているのが一般的です。
- ジャケットやパンツを乾燥機で乾かすと、熱で撥水性が再活性化します。
- 一方、自然乾燥の後は、衣類外側の生地にタオルをかぶせ、熱すぎないアイロン(化学繊維設定または最大110˚C(230˚F))を数回通かけてください。タオルは熱を均等に分散させ、生地を傷めるリスクを防ぎます。こうすることで、他の製品を使用しなくても、アイロンの熱で撥水性が復活します。
また、液体洗剤やスプレーで、撥水性を復活させる製品も販売されています(Nikwax社やNST社の製品など)。これらを使用する場合は、メーカーの指示に従ってください。
GORE-TEXジャケットやパンツを洗うことは、それらを維持し、透湿性を回復し、寿命を延ばすための重要な作業です。メンブレンの経年劣化は避けられず、消耗したメンブレンの防水性を回復させることはできません。しかし、表地の耐久性のある撥水性を回復させることは非常に簡単で効果的です。やらない理由はありませんよね。
アウトドアスポーツのトレーニング時は、適切な発汗管理によって、雨、風、雪、寒さなどの悪天候から身を守る必要があります。スリーレイヤーシステムにより、練習しているスポーツや天候を考慮した適切なウエアを選びやすくなっています。三層のウエアは体をドライで暖かく保ちます。余分な湿気を取り除くためのベースレイヤー、暖かさを保つためのミッドレイヤー、風雨から体を保護するためのアウターレイヤーからなります。
湿気を逃がす通気性ベースレイヤー
身体を動かすと体温が上がります。私たちの身体はこれに反応し、オーバーヒートしないように発汗します。肌の表面で汗が蒸発して身体を冷やします。汗は外気にさらされると温度が下がり、水蒸気が凝縮して皮膚の表面で水分になります。
コットンのような吸水性素材のTシャツが濡れた場合、運動をやめると水分が肌に直接触れるため、すぐに冷たくなります。
肌の上に直接ベースレイヤーを着用するのは、汗を消散させて乾いた状態を保つためです。
スポーツの練習をする時は湿気を取り除くベースレイヤーが必要です。よく水を吸って乾くのに時間がかかるコットンTシャツの着用はひかえましょう。
ポリエステルやポリアミドなどの合成繊維は耐水性があり、水分を吸収しません。また、湿気は衣服の外側に出て行くので、肌に触れることはありません。合成繊維のTシャツを着用すると、寒さを感じることなく体温調整することができます。また、速乾性もあります。
メリノウールで作られたベースレイヤーもあります。ウールは最大でその重量の33%の水分を吸収しますが、なぜベースレイヤーとして使用するのでしょうか?非常に吸水性の高い素材であるウールは、汗が肌に触れるのを防ぎます。湿ったウールであっても優れた断熱素材になります。また、ウールには防臭作用もあるので、毎回洗濯する必要はありません。それらの特性からメリノウール製のベースレイヤーは、特に低強度の運動用途で扱いやすいです。
合成繊維とウールの混紡生地もあります。1つの生地になることで、それぞれの特性を最大限に活かすことができます。
断熱性のミッドレイヤーで暖かさが持続
ミッドレイヤーが身体から発生した熱を保温することで寒さから身を守ります。
繊維が空気を閉じ込めるため断熱層になります。多くの空気を閉じ込めることで、衣類が身体の熱をキープします。
ミッドレイヤーで暖かさを調整します:
- 外気温が高い、または持久性の運動をする場合:これらの条件下では、ミッドレイヤーなしで良いでしょう。ただし、休憩時の防寒対策や天候の変化に備えてバックパックに暖かいレイヤーを入れておくことを忘れないでください。
- 涼しい気候条件の場合:保温性と優れた除湿性を兼ね備えているフリースが理想的です。軽量の合成繊維の断熱性のジャケットも保温性に優れ、コンパクトに収納でき、お手入れも簡単なので便利です。
- 寒冷地の場合:本当に寒い条件下では、厚いダウンジャケットがミッドレイヤーとして最適でしょう。このタイプのジャケットは軽量で、コンパクトに収納できます(バックパックに入れる場合に便利です)。一方、ダックダウンは濡れると断熱性が失われるため、雨天や汗をかきやすい場合には着用を控えた方がよいでしょう。また、ダウンジャケットを洗濯する時は、型崩れしないように注意する必要があります。
断熱性が高すぎるミッドレイヤーを着用すると、熱くなりすぎて汗をかきやすくなります。ミッドレイヤーが濡れると、断熱性が低下し、こもった湿気によって寒さを感じるようになります。
風雨から身を守るウォータープルーフ/シールドアウターレイヤー
風雨から身を守るときすぐに思い浮かぶのはGore-Texのジャケットですが、防水性・通気性の高い他のブランドの生地もあります。防水性能を比較したい場合は、圧力を掛けた水が生地を通過する抵抗をミリメートル単位で計測する防水性試験(シュマーバー評価)があります。例えば、Gore-Texジャケットの試験結果は、28000シュマーバーです。
ウォータープルーフのウエアは、縫い目もウォータープルーフになっています。
生地の通気性は、g/m2/24 hoursで測定されます。Gore-Texブランドでは、RET指数が使用されています(透過による耐熱損失性の測定)。生地の通気性が高いほど、強度の高い運動に適しています。
発汗を抑えるために、ジッパー式のベンチレーションがついたジャケットもあります。
通気性を保ちながらも防風性を確保するために、ウインドストッパー(Gore-tex社)で作られたウエアもあります。
ソフトシェルと呼ばれる撥水性のあるウエアは、とても柔らかくて着心地が良いです。通気性があるので、運動で汗をかいてもすぐに吸収・発散します。撥水処理がされている素材でできているアウターシェルは、気象条件が悪くなっても、小雨やにわか雨、降雪から身を守ることができるでしょう。
気象条件に合わせてレイヤリングを調整する
レイヤリングシステムは悪天候から身を守ると共に、汗の吸収・発散を促進し、不測の事態に適応できます。ドロップイン時の運動強度、気象条件の悪化、高度の変化など、一日の中での気象条件や求める機能は変化することがあります。このような要素を考慮してレイヤーを調整し、必要となりそうなものを全てバッグに詰めて準備してください。
暑い日のトレイルランニングでミッドレイヤーは不要
暑い時はかいた汗を処理するだけです。機能的なベースレイヤーだけで良いでしょう。雨をしのぐアウターレイヤーは必要になるかもしれませんが、暖かくする必要はないので、ミッドレイヤーはなくていいでしょう。
山のハイキングでは気温差に注意が必要
山でハイキングをするとき、いくつかの異なるシナリオに出くわすかもしれません。
- 涼しい早朝:薄いミッドレイヤーを着用しましょう。
- 暑い気候での運動:夏のハイクアップは、標高の高さにもかかわらず暑くなることが良くあります。通気性のあるベースレイヤーを着用しましょう。
- 急な気温低下:山頂に到着してペースを落としたときや、空気が冷たくなることを想定して、バックパックにはフリースや断熱性のあるダウンや合成繊維の詰め物が入ったジャケットなどのミッドレイヤーを入れておくと良いでしょう。
- 下山中の風雨:ソフトシェルまたは防水ジャケットを着用しましょう。寒い場合はジャケットの下にミッドレイヤーを着用します。
スキー/スノーボードでは寒さと風から身を守る
スキー/スノーボードなどのウィンタースポーツをする時は、寒さと風から身を守ることが大切です。長袖のベースレイヤーをおすすめします。
スノージャケットは、断熱素材であるミッドレイヤーと、悪天候から身を守る素材であるアウターレイヤーから構成されています。 ジャケットだけで暖かさが足りない、あるいは寒い場合は、中にフリースのレイヤーを着込みます。
詳しくは、スキー/スノーボードウェアについてのこちらの記事をご覧ください。
ツーリング用のレイヤー
スリーレイヤーシステムは、ツーリングやフリーツーリングに最適です。暑くなるのでハイクアップ中はジャケットをバッグに入れ、滑走の前に着用します。
ウインドブレーカーやウォータープルーフのジャケットは、天気の良い間はバックパックにしまっておいてもいいですが、冬山特有の冷たい風から身を守るためにも着用する方が良いでしょう。もちろん、降雪時でも濡れません。
スリーレイヤーシステムは下半身にも適応できますが、一般的に脚にはあまり汗を書かないので、より簡単です。スノーパンツは断熱性と保護性があるので、直接着用したり、暖かいベースレイヤーを履いてから着用します。夏のハイキングでは、ショートパンツや軽いパンツで十分でしょう。雨や風の強い日には、その上にレインパンツを履きます。