2017年に登場し、そのシャープなシルエットに詰め込まれた機能性と機動力の高さから人気モデルとなった「OUTpath GORE-TEX」。この「OUTpath GORE-TEX」が更なる進化を遂げ、今期NEWモデルとして登場した「OUT GORE-TEX / PRO」を紹介します。

まずは誰もが目を引く近未来的なアッパー。これは最新素材“Matryx®”という素材で、大雑把に言うと織物。従来のシューズは足のホールド・フィット感、補強や保護といった役割を発揮させるために様々なパーツから作り上げられていましたが、このMatryx®は編む素材や編み方を変えることで適材適所にその機能を盛り込むことができるのです。下の写真をご覧頂くと、つま先・前足部・中央部・後足部・ヒール部と5つに分かれているのがわかるかと思います。適度なストレッチが欲しいところ、耐久性が欲しいところ、そしてサロモンシューズのフィット感の要である“センシフィット”も、この一枚の生地の中に施されています。ニット素材なので通気性は抜群、また縫製や圧着の必要性がなく、生地が重なり合うこともないので、軽量にというのも特徴。まさに現代の最新技術が作った新素材です。レザー素材の60倍の引き裂き強度があると言われています。

屋内では少し派手に感じますが、屋外だと少し青み掛かりくすむのでビカビカに目立つことはありません。

前モデルのOUTpath GORE-TEXと比べてみました。

前モデルではセンシフィットがテキスタイルの圧着により施されていますが「OUT GORE-TEX / PRO」は織りの中で施されているので見ることはできません。

実はインソールも一新しています。サロモン独自インソール“OrthoLite”の最新版で成型モデルとなりました。前モデルでは中央から後ろに掛けて密度の高いウレタンを使用していたので、どうしても熱が籠り易かったのですが、それが解消され、またクッション性もアップしています。裏側には歩行能力があがるようセレーションが入っています。

足首周りは前モデルよりクッション性を高めているので、ある程度シューレースを絞め込んだ状態でも足捌きや動きを妨げるようなことがありません。

大きなアップデートとしてはXA PRO 3D V8 GORE-TEXでも採用されている一体化されたアッパー。タンのガセットが無くなり、違和感を感じやすかったアタリがなくなり、ストレッチメッシュでカバーすることで足の動きを妨げず、砂や小石が入り込むのも防いでくれます。

一方、ボトムユニットは前モデルと一緒でアウトソールのラグパターンに至るまで変更はありません。

今回はPROモデル、サロモンにおけるPROモデルは素材等が他と一線を画すので、それだけ前モデルから完成度の高いボトムユニットを採用していたということでもあります。ミッドソール中央には芯棒が入っています。いわゆる“シャンク”ですが、登山ブーツに入っているプレート型のシャンクとは違い、マルチパーパスシューズとしてのシャンク、つまり全方向に対してフレキシブルで歩行の妨げにならず、マウンテンバイクのペダリングを楽にし、岩場など凹凸による突き上げの抑制というのがOUT GORE-TEX / PROのシャンクです。

アウトソールはあらゆる路面でグリップ能力が高いContagrip MAを採用し、ラグパターンも登り、下りはもちろん、あらゆる方向に対して安定性を発揮します。

スペックを比較すると10gの軽量化、60%耐摩耗性の向上、そしてフィット及びフレックス性も向上しています。

以前紹介したXA PRO 3D V8 GORE-TEXもマルチパーパスシューズとして紹介しましたが、ランがメインになるようなシチュエーションが多いならXA PRO 3D V8 GORE-TEX、山遊び全般色々なアクティビティをマルチに楽しみたいならこのOUT GORE-TEX / PROをお勧めします。名前の通り、OUT(外)に行く際の頼もしい相棒になってくれるはずです。

OUT GORE-TEX / PRO

・価格:19,800円(税込)

・サイズ:MEN 25.0 – 28.5㎝

・重量:325g(27.0㎝)

OUT GORE-TEX / PRO

・価格:19,800円(税込)

・サイズ:WOMEN 22.0 – 25.0㎝

・重量:310g(24.0㎝)