ことトレイルランニングにおいてはハイドレーションより普及している感のあるソフトフラスク。サロモンの定番でもあるこのソフトフラスクは容量もちろん、多様な形状などがラインナップされています。今年キャップサイズがリニューアルされ、大径・小径キャップ共に少し小さくなり更に使い易くなっています。今回紹介するのはこのラインナップの中で、「待ってました!」というアイテム「SOFT FLASK XA FILTER」が登場しました。簡単にいうとソフトフラスクに浄水器が装着されたモデルです。
採用されている中空糸膜は0.03ミクロンという超微細なフィルターで、大腸菌などのバクテリア、クリプトスポリジウムやエキノコックスといった原虫を99.99%除去してくれるので、沢の水や湧き水を安心して飲むことができます。フィルターはFDA(米国食品医薬品局)認証を受けているので、安全性はお墨付きです。
アウトドアを楽しむ方なら一度は聞いたことがあるエキノコックス。“北海道の沢の水は飲むな”と言われるぐらい有名な寄生虫で、イヌ科の動物、特に野ネズミを食するキツネが媒介することが多いので、北海道が大半ではありますが、昨今、本州でも確認されてきています。エキノコックスに感染してもすぐに症状が表れるわけでなく、数年から数十年と潜伏期間が非常長く、自覚症状も出にくい為、重篤化してしまうケースが多く非常に怖い寄生虫です。山に入り沢水や湧水を手ですくって「美味しい!」というのも分かりますが、出来るだけ止めておいた方が無難。エキノコックスだけでなく、大腸菌などにも注意が必要で各自治体でも煮沸を進めています。その煮沸が面倒だから麓から夕食で使うであろう水1~2Lを背負っていく。水1Lは1kgです。山の装備でいうと単体では一番重いものになります。この1・2kgが無くなれば・・・軽快そのもの。動き易く、スピーディーに、そしてバランスを崩すようなことも減りますし、何より疲労度が違います。このSOFT FLASK XA FILTERがあれば、あとは空のソフトフラスクやプラティパスなどの大型ソフトボトルを持っていけば、山行途中やテン場に着いてから沢や湧水からSOFT FLASK XA FILTERを介して、ろ過した水を入れてあげれば水の確保完了です。
ペットボトルは便利ではありますが、飲み進めれば中の水が暴れ、飲み終えてもサイズは変わりません(潰せば別ですが)。何より行く果ては昨今問題視されているマイクロプラスチックにもなります。ソフトフラスクなら水分消費にあわせて容量が圧縮でき、フラスク内の水が暴れることもありません。
フィルターの外装部はサロモンのラボでデザインされ、フラスクで最適な水量が出るように設計されています。
指掛けのリングが付いているので沢などから水を楽に補給することができ、大きな開口部は氷を入れることもできます。
そしてSOFT FLASK XA FILTERはアウトドアだけではなく、近年増えている自然災害など有事の際にも役立ちます。化学薬品などが溶け込んでいる下流域の水は飲むことはできませんが、お風呂に貯めた水や雨水はろ過し飲むことができます。
流量は1L/分、フィルター寿命は1,500Lです。目詰まりをするので、1、2回使ったらフラスクや容器などに水を入れ、キャップ上部を持ってフィルター部を濯ぐことで洗浄できます。汚れ等が気になった場合は漂白剤で消毒も可能です。洗浄しても水の出が悪くなったら寿命が近づいているので別売の「XA FILTER CAP 42」に交換しましょう。また同キャップは、42を使用した他のモデルにも装着するこができます。
安心安全で、災害時にも役立ち、そして環境にも優しいSOFT FLASK XA FILTERで、軽やかに山旅を楽しみましょう!
SOFT FLASK XA FILTER 490ML / 16OZ
・価格:6,930円
・容量:0.5L
・重量:52g