自分らしい滑りのスタイルを決めたら、グルーミングされたバーンに飛び出すために最適なスキーギアを探しましょう。ここではどんな種類のオンピステ用スキーギアがあるか詳しく見てみましょう。それぞれの違いを理解することが自分に合ったギアを選ぶためのポイントになります。
オンピステスキーとは
オンピステスキーは、グルーミングバーンであなたの能力を最大限に引き出すように設計されています。レジャーで楽しく滑りたいのか、常に自分のパフォーマンスを向上させたいのか、あるいは次のレースでより速く滑りたいのか。あなたの目的に合ったスキーを見つけるために大事なポイントです。もし、いろいろなことにチャレンジしたいのなら、オールマウンテンスキーという選択肢もあります。オンピステだけではなく、オフピステのパウダーを追い求める時でもハイレベルなパフォーマンスを発揮します。
オンピステスキーの構造
オンピステスキーをよく理解するためには、スキーを構成するそれぞれの要素がパフォーマンスにどう作用するかを知る必要があります。
ビンディングが取り付けられるウエストはスキーの中央付近に位置します。ウエスト幅は、レース用の68mmからクルージング用の80mmまでと幅があります。
先端部分にあたるトップは、初級者向けスキーでは、よりしなやかにできています。スキートップがロッカー形状になっているものは、パウダースノーでよりパフォーマンスを発揮しやすくなっています。
パフォーマンスの高いスキーでは、最適なエッジグリップを得るためにテールがしっかりしています。初級者用スキーのテールは、ターンでずらしやすくするために、よりしなやかになっています。
グルーミングバーンを滑るためのスキーは、通常ビンディングとスキーがセットになっています。ビンディングはスキーと一体化し、調整可能なレールの上に設置されています。ビンディングについて詳しくは、こちらの記事を参照してください。
スキーの裏側、滑走面をベースと呼びます。ハイグレードなスキーは、より高いパフォーマンスと耐久性を持つ高品質なベースを使用しています。
以下の要素がスキーのパフォーマンスに影響を与えます。
ディメンジョン:トップ、ウエスト (足元)、テールそれぞれの幅をミリ単位で計測したもの。これらはスキーのシェイプを決定づけます。
スキー長:グルーミングバーンを滑る場合は、身長から5cm〜15cmを引いた長さを選ぶことをおすすめします。ショートスキーは一般的に扱いやすく初級者に好まれます。一方、長めのスキーは高速域での安定性が高くなります。
剛性:トップ、ウエスト、テールのそれぞれで測定します。柔軟性のあるトップは硬いものよりも衝撃を吸収しやすい一方、固いバーンではグリップ力が弱くなります。ウエストの剛性は、筋力と技術レベルによって決めるべきです。高い技術を持つほど、スキーの剛性も高い方が良いでしょう。また、テールの剛性はターン後半での滑り方に影響します。剛性の高いテールほどグリップ力が強くなり、柔軟性の高いテールほどスキーを扱いやすくなります。
サイドカット・ラディウス:スキーが自然に描くターン弧の大きさを示します。小さいラディウス(12〜15m)では小さなターンをしやすく、大きなラディウス(18〜22m)ではより大きなターンをしやすくなります。
キャンバー:スキーが本来持つ反りのことで、この反りがあるのでスキーを雪面に置くと、スキー中央部の底面と雪面との間に隙間ができます。一般的には、反りのあるスキーほど反応が良くなります。
重量:オンピステスキーの重量は、ツーリングスキーほどには重要ではありません。しかし、スキーが軽いとスピードを落とす時に操作がし易くなり、持ち運びも楽になります。
あなたの能力に合ったオンピステスキーを選びましょう
あなたの技術レベルや筋力、目標に合ったスキーを選びましょう。
初級者用スキー
初級者用スキーは、初心者やたまにしかスキーをしない人、あるいは完璧なターンを描けずとも雪山を楽しみたいと思っている人向けのスキーです。
これらのスキーは幅が広く(ウエスト幅が75〜80mm)、安定性および柔軟性があります。テール部分は丸まっているので、ターンの後半でスキーを楽に横へずらすことができます。初心者であれば、短めのスキー(身長マイナス15cm)を選ぶとターンがし易いでしょう。
このタイプのスキーは、一般的にスキー場でレンタルすることができます。
ゲレンデでのパフォーマンスを高めるためのスキー
ハイスピードやエッジングを楽しみたいなら、パフォーマンスレンジのスキーを選ぶべきでしょう。このタイプのスキーは、あなたのスキースタイルや目標、技術レベルに適合するはずです。
このタイプのスキーはウエスト幅が狭く、ターン時に深い角度でエッジングしてもグリップしやすくなっています。エッジの切り替えもしやすく、さらに効率よく素早いターンをすることが可能になります。
剛性の高いスキーなので、難しい急斜面やアイスバーンであってもエッジが効きやすくなっています。あなたの技術レベルや、大回りと小回りのどちらが好きかどうかで、あなたに合ったサイドカット・ラディウスを選んでください
競技スキー
競技スキーは競技スキーヤーのために開発されているので、取り扱いショップは限られています。アルペンスキーの種目、スラローム、ジャイアントスラローム、スーパージャイアントスラローム、ダウンヒルそれぞれに特化しています。
とても幅が狭く極度に剛性の高いスキーで、ディメンジョンと長さはパフォーマンスのために明確に設計されています。
些細な妥協も許さず、ターンの最初から最後までをマスターすることは多くのスキーヤーにとってチャレンジングなことです。
オンピステスキーを選ぶ場合は、まず第一に、あなたのスキー技術レベルを考慮しましょう。あなたのスキー技術を向上させ、圧雪されたゲレンデから飛び出すために、より汎用性の高いスキーが必要ですか? フリーライドスキーに関するコンテンツで詳しく説明している通り、オールマウンテンスキーもラインナップしています。
スキーに関するその他コンテンツについては、ストーリー&ガイドをご覧ください。