“たった1つのシューズで何の不足もなく、快適にシャモニーからモンブランの山頂を往復したい”という多くのアルピニストからの要望で生まれたのがこの「S/LAB X ALP CARBON 2 GORE-TEX®」。

構想から発売まで実に4年という歳月の間には20名の開発者と40名に及ぶアルピニスト、ガイド、レスキューなどのエキスパートが開発チームに携わり、フレンチアルプスで度重なるテストが実施され40足以上のプロトタイプが作られたのです。そして2015年秋に初代モデルがデビュー、更なるテストが繰り返され2世代目として新発売。

近年盛り上がりをみせる“ファストパッキング”を象徴するかのようなローカットシューズにゲイターが一体化した斬新なデザインが目を引くが、その内部に詰め込まれたテクノロジーを紹介します。

カーボンエッジングシャーシ

カーボンを蛇腹状にすることで、縦方向には柔軟なフレックス性がありながら、起伏の激しい地形で必要な横方向の剛性を高めています。

一体化しているゲイター

本来のゲイターのような防水性はないものの、ストレッチ性に優れ足の動きを妨げない素材を使用しています。砂や砂利、雪などの侵入を防ぎつつ通気性を確保しシューズ内部の湿気を逃がし、また一体化されていることにより保温性が高く、同モデルは-7℃まで対応しています。

Contagrip®Premium Wet Traction

サロモンを代表するアウトソール「Contagrip」。X ALP CARBONに採用されているのは「Premium Wet Traction」というX ALP CARBONと同時に開発されたアウトソール。その名のとおり濡れた岩場でもすべりにくいのが特徴です。新設計されたパターンは4つのパートに分かれています。(図1参照)このアウトソールは今年アップデートされたXA PRO 3D やサロモン上位機種S/LABシリーズに採用されています。

(図1)

元来ウィンタースポーツのトップブランドであるSALOMONは、もちろんスキーブーツも製造し、長年蓄積されたノウハウから生地とプラスチックやカーボン、ラバー、ウレタンなどを融合することに関しては最も得意としています。そんなSALOMONが数年の歳月と数十人のチームで作り上げたアルパインシューズに更に磨きを掛けた「S/LAB X ALP CARBON 2 GORE-TEX®」。

稜線上の登高、クライミングや氷河の横断をスピーディーにこなすプロフェッショナルレベルの登山家のために開発されたモデルながら気象/標高/地形/地質、刻々と変わるコンディション下で、安定したパフォーマンス性を発揮するので四季を持つ日本の登山シーンにもしっかりとフィットします。夏場の軽装備なHut to Hutや槍ヶ岳日帰りなどのスピードハイクに最適な1足です。

S/LAB X ALP CARBON 2 GORE-TEX®・価格:42,000円+税

・重量:495g(27cm)

・サイズ:23.0–28.5cm

http://www.salomon.com/jp/product/s-lab-x-alp-carbon-2-gtx.html?article=393410