サロモン最大容量バックパック「PEAK 40」が約2年ぶりに復活をしました。ハイクカテゴリーにおいて“スピードハイク”をいち早く提唱してきたサロモン、またヨーロッパでの縦走は“Hut to Hut”が多いため一度は40リッターというサイズの展開を見送ったのですが、今年復活。いかに現在のギアは軽量コンパクトになっても日本での縦走を考えるとやはり40リッターは欲しいところです。とはいえそこはサロモン、40リッターでも重量は約880gと超軽量。それに加えてトレイルランニング用パックで培われた体へのフィット感をこのサイズで具現化しています。

サロモンのバックパックにはほとんど入っていないフレームがPEAK 40には組み入れられています。背面にフレームがぐるりと入っており、パックパック本体の崩れを防ぎ、ショルダーハーネスへの荷重分散の役割をしています。とはいえ、20kgの重量を入れて快適かというと快適ではありません。快適ウェイトとしては水込みで15kg以内には抑えたいところです。

パック本体は天蓋タイプの巾着式。色の違う縦ジッパーの部分はフロントポケットになっており、同色の縦ダブルジッパーはメインコンパートメントに繋がります。これにより本体上部、下部へのアクセスが直に行えるので荷を出す際のストレスがありません。また天蓋がポーチとしても使用できるので、周りの散策や貴重品入れとして重宝します。

背面はショルダーハーネスと一体化しており、ウェスト部分も含めてオールメッシュ。肩周りと肩甲骨、腰骨付近には厚めのフォームを入れることでアタリをソフトにしています。

またサロモンらしい部分としてチェストストラップはダブルになっており、ハーネスサイドと本体サイドを伸縮するストラップで繋いでいます。これにより動きを妨げることなく体への密着度が高まり楽に背負うことができます。

少し分かりづらいのですが、そのストラップの本体側の根元にある黄緑のストラップは、通常ウェストベルトにあるスタピライザーにあたるもので、これを引き上げると斜め下に逃げようとする荷重を身体に引き寄せることができ、非常に快適になります。また下部に荷重が掛かると重たく感じるので、荷が少ない時などは引き切ってしまえば荷室を狭めることができるので荷重を上にもっていくことができます。山で観ているとハーネスやウェストのスタピライザーを上手に使っていない人が多くいらっしゃいます。是非活用しましょう。

ハーネス周りはサロモンらしい充実ぶり。右には500mlのソフトフラスクが入るメッシュポケット。左は小さ目のメッシュが付いたジッパーポケットを配備。ウェスト部にもメッシュでエラスティックするポケットが左右に付いているので水、スマホ、デジカメ、行動食などなど手の届く範囲にあり基本本体を降ろさず、またウェストバックなどの必要もありません。

また、ハイドレーションは本体と背面の間に入れます。これにより吸水時にわざわざ本体内部に手を入れずに済みます。

これも分かりづらいのですが、左ハーネスのジッパーポケットの上にジッパータブのようなものがありますが、これはホイッスルになっています!細かい配慮が伺えます。

フィットさせるのに少しだけ慣れが必要ですが、一度フィットしてしまえば快適この上ありません。梅雨が明ければ本格的に山のシーズンイン。今年はこのPEAK 40でストレスフリーで快適な山行は如何でしょうか。

PEAK 40

・価格:18,000円+税

・容量:40L

・パックサイズ:Free

・サイズ:65×27×20cm

・重量:880g

・カラー:全2色